『ゲーム関連株を買うか迷っています…。』
『ゲーム関連株の特徴ってありますか??』
株式投資において、業種ごとに特徴があることを知っていますか?
株式投資では、業種のことを『セクター』と言い、『セクター』ごとの特徴を知ることで勝率を上げることができます。
『おはこんばんにちわ、ICHIと申します。』
『株の収益だけで生活している、専業5年目の個人投資家です。』
株式投資をする上で、『セクター投資』は押さえておきたいですね。
なぜなら、長い期間利益を出している投資家は、自分自身の得意なセクター、苦手なセクターを理解しているからです。
更に、『セクター』ごとに株価が動く特徴があり、そこを知っているだけでも、勝率が大きく変わります。
そこでこの記事では、『ゲーム関連株』セクターの特徴や、株価が動くポイントを紹介します。
Contents
ゲーム関連株の特徴『ゲームセクター株の株価が上がるポイントは?』
ゲーム関連株とは?
まず『ゲーム関連株』には、大きく分けて2種類あります。
・据え置き株
・ソーシャルゲーム株
据え置き株とは?
『据え置き株』は、ゲーム専用端末とゲームソフトで楽しむ、家庭用ゲーム機関連の銘柄を言います。
・任天度(7974) ⇒ Nintendo Switch
・ソニー(6758) ⇒ PlayStationシリーズ
・米マイクロソフト ⇒ Xboxシリーズ
などが世界的なシェアを占めています。
『据え置き株』は、VR(仮想現実)などのゲーム開発も進んでおり、今後とも注目度が高いテーマといえます。
ソーシャルゲーム株とは?
『ソーシャルゲーム株』は、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上で提供されているゲームの制作、配信している銘柄の総称です。
元々はPCのオンラインゲームを指していましたが、スマートフォンの普及で、アプリゲーム全体を指すようになりました。
一昔前までは、携帯電話でゲーム配信する場合、
・GREE
・Mobage(モバゲー)
などのプラットフォーム経由で、ゲーム配信をしなければなりませんでした。
そのため、プラットフォームの利用料を支払わなければならないため、『ソーシャルゲーム株』は、大きな収益を上げることが難しかった訳です。
しかし、スマートフォンの普及によって、プラットフォーム経由ではなく、直接ゲーム配信が可能になりました。
結果、『ソーシャルゲーム株』の収益率が上昇し、株価も上がりやすくなったのです。
据え置き株と、ソーシャルゲーム株の違い
『ゲーム関連株』の中でも、据え置き株と、ソーシャルゲーム株があることは、理解して頂けと思います。
それでは、この2つの違いを、簡単に紹介しておきましょう。
大きな違いは、その収益スタイルです。
『据え置き株』は、ユーザーに初期コストを支払ってもらいます。
つまり、ゲーム機本体や、ゲームソフトの購入です。
そのため、販売数量が売上のメインとなります。
対して『ソーシャルゲーム株』は、ユーザーに初期コストの支払いを求めません。
つまり、基本無料ダウンロードで遊べる訳です。
そして、課金システムで売上をあげることが、企業収益のメインとなっています。
ゲーム関連株の特徴
それでは、『ゲーム関連株』の特徴を紹介していきます。
ゲーム関連株は割高
本来『ファンダメンタル分析』では、企業の経営状況を踏まえて、株価が割安な企業の銘柄を買うことが基本です。
その際、『PER』や『PBR』がよく参考にされています。
しかし、『ゲーム関連株』の場合、PERやPBRが高い銘柄が多くなっています。
つまり、株価が割高と言えるのです。
それだけではなく、経常利益が赤字の企業も多く、PERが算出できない銘柄もあるのです。
そこで、株価が割高だから、利益が出しずらいのでは?と考える方もいるでしょう。
結論から言えば、そんなことはありません。
なぜなら、一つのヒット作を生み出せれば、莫大な利益を得られるからです。
実際、売上ランキングの中には、1カ月で100億円の売上を超えるタイトルも珍しくありません。
そして、『ソーシャルゲーム株』の中には、時価総額100億円以下の企業も多く存在しています。
そんな企業が、ランキングに入るタイトルを生み出せれば、業績も株価も急激に上がることは、簡単に想像できることでしょう。
もちろん、PERやPBRだけで、株価の割高度を完全に計ることはできません。
しかし、株式市場全体の平均から見れば、『ゲーム関連株』は割高と言えます。
その理由としては、ゲームのヒットに対する期待値が、株価に反映していると考えられるでしょう。
ゲーム関連株は短期決戦のため信用残が多い
『ゲーム関連株』の特徴として、信用買い残が多いことが挙げられます。
信用取引は、通常半年以内に決済しなければなりません。
つまり、信用買い残が多いということは、短期目線の投資家が多いと言えるのです。
なぜこのような傾向にあるかと言うと、セールスランキングという、売上に直結する指標があることが大きいでしょう。
新作ゲームの開発、発表に注目
『ゲーム関連株』の注目するべきポイントは、新作ゲームの開発や発表など、ポジティブなニュースがあった時です。
このタイミングで、株価が最も急騰します。
もちろん、セールスに期待が持てるタイトルであれば、リリース後にも株価が上昇を続けることもあります。
しかしながら、『ゲーム関連株』で利益をあげやすいタイミングは、開発や発表などの、期待感だけが高まっている段階と言えるでしょう。
ゲーム関連株と東京ゲームショウ
『ゲーム関連株』は、東京ゲームショウの時期に、株価が動きやすくなります。
東京ゲームショウは、毎年秋に実施されます。
ゲーム関連のイベントで、最も大きなイベントです。
各ゲーム会社が展示を行い、ゲームショウに合わせて新作の発表も多いため、『ゲーム関連株』の値動きが活発になるのです。
ゲーム関連株とeスポーツ
『ゲーム関連株』に今後大きな影響を与えるのが、世界的に普及を見せる『eスポーツ』です。
『eスポーツ』は、格闘ゲームやシューティングゲーム、スポーツゲームなどを、競技・スポーツと捉えています。
2024年に開催されるパラリンピックで、正式種目の採用が検討されており、今後とも『ゲーム関連株』として目が離せない内容です。
現在の予測ですが、国内市場規模は2019年に59億円、2022年には100億円とされています。
また海外では、企業がスポンサーとなり、プロチームも発足されています。
そのため、今後もeスポーツの普及は進むと予測されており、eスポーツに関連する『ゲーム関連株』が急騰する可能性が大きいと言えるでしょう。
据え置き株の特徴
それでは、ここからは個別に特徴を紹介していきます。
まずは、『据え置き株』からの紹介です。
据え置き株は実績で株価が上がる
『据え置き株』は、企業の販売数量で株価が動きやすくなります。
特に、ゲーム機本体の売上は、株価が急騰する要因です。
一つの顕著な例として、任天堂(7974)が挙げられます。
任天堂は、2017年3月にNintenndo Switchを発売しました。
Switchのブームは長く、販売実績に反映され、株価は2万円台から4万円後半まで上昇しました。
ゲーム関連株としては株価の変動は緩い
先程紹介したように、『据え置き株』は実績で株価が動きます。
そのため、株価の動きは徐々に上がっていきます。
『ゲーム関連株』は、ハイリスク・ハイリターンの銘柄が多いことから、意外に感じる人もいることでしょう。
しかし、一般的な『ゲーム関連株』のイメージを作っているのは、『ソーシャルゲーム株』であって、『据え置き株』の株価は徐々に上がることが多いのです。
ソーシャルゲーム株の特徴
次に『ソーシャルゲーム株』の特徴を紹介します。
なおここからは、ソシャゲ株として省略していきます。
ソーシャルゲーム株は思惑で株価が動く
先程、『据え置き株』は実績で株価が動きやすいと紹介しました。
それとは別に、『ソシャゲ株』は思惑で株価が動きやすい特徴があります。
つまり、投資家の予想や、思い込みなどで株価が動くのです。
そのため、少しの材料で株価が大きく動きます。
ほとんど関係のない内容でも、あたかもIRかが出たように、売買が活発になることも多いのです。
ソシャゲ株の事前登録天井、リリース天井
『ソシャゲ株』は、期待感や思惑で株価が動きます。
そのため、事前登録天井や、リリース天井に注意をしなくてはなりません。
『ゲーム関連株』は、開発や発表、ゲームの配信日前に買いが集まります。
そして、期待値で上がっている株価は、実際ゲームの配信があり、一つの商品となった時に、株が売られる傾向にあるのです。
株の格言である『思惑で買って、事実で売れ』が、非常に当てはまる訳です。
もちろん、リリース後にセールスが好調で、ランキング入りし、株価が好調を保つケースもあります。
しかし、過去のデータで考えると、リリース後はギャンブル要素が強く、暴落の危険性も高くなってしまいます。
『ゲーム関連株』で大きな損失を生んでしまうケースは、リリース後に株式を購入し、ランキングの状態から期待感だけで保有、そして株価が下落しているのにもかかわらず、損切りできない人に多いのです。
そのため、ゲームのリリース前など、投資家の期待感が最も高い時に、一旦利益確定をすることをお勧めします。
ソーシャルゲーム株は新興市場に多い
『ソシャゲ株』は、基本的に値動きが軽い新興市場に多くあります。
時価総額が小さく、赤字の銘柄もあることから、当然と言えば当然ですね。
新興市場の銘柄は、一つでもヒット商品を生むことができれば、株価は急激に上がります。
特に、『ゲーム関連株』は時価総額が小さい企業が多い中、ヒット商品を生む出した時の売上高が高いため、他のセクターよりも株価が急騰しやすい訳です。
そして、値動きが軽い新興市場銘柄は、デイトレード・スイングなど、短期投資と相性が良いとも言えるでしょう。
ソーシャルゲーム株と外部環境に強い
『ソシャゲ株』は、比較的外部環境の影響を受けにくい特徴があります。
景気敏感株は、社会情勢や地政学リスクなどで、大きな影響を受け、株価が下落します。
しかし、『ソシャゲ株』は違います。
あくまでも、一つのゲームタイトルについて思惑買いが集まります。
つまり、あくまでも個別に評価されるセクターであり、社会情勢などとは余り関係がないのです。
この点に関しては、『バイオ株』セクターと似ていると言えるでしょう。
もしも、社会情勢や地政学リスクなどによって、株価の下落が懸念され、東証一部銘柄などから資金が流れた時、『ソシャゲ株』や『バイオ株』は、一つの資金流入先になるケースもあります。
まとめ
今回は、『ゲーム関連株』セクターの特徴や、株価が動くポイントを紹介しました。
『ゲーム関連株』は、ハイリスク・ハイリターンではありますが、個人投資家に非常に人気が高いセクターです。
その理由としては、過去テンバーガー銘柄が多く出ているからです。
更に、新作ゲームの開発や発表など、株価の動きやすいタイミングが、比較的想像しやすいためでしょう。
しかし、ハイリスク・ハイリターンであることは、十分理解をして下さい。
事前登録天井や、リリース天井も多いことから、一度下落を始めると株価がほとんど戻りません。
つまり、高値掴みをしてしまった場合、助からないということです。
『据え置き株』と『ソーシャルゲーム株』で特徴は異なりますが、個人的には長期投資には向いていないセクターと考えています。
そして、損切りラインをしっかり設定できない人は、手を出してはいけないセクターとも言えます。
株価が何倍・何十倍になる可能性も高く、人気があるセクターの『ゲーム関連株』ですが、ギャンブル要素が非常に高いセクターであることを、しっかり理解して投資判断をして下さい。