『仕手株って、何なんですか?』
『仕手株には手を出してはいけないと聞きましたが、本当ですか??』
株式投資を始めると、『仕手』、『仕手株』という言葉を耳にします。
この『仕手株』に、初心者を含め、株で大きな損失を出してしまった人が、手を出すことの多いのが現実です。
『仕手』とは、皆さんを餌にして、株で利益を出している個人や、集団を指します。
では、実際『仕手株』とは、どのようなものなのでしょうか?
『おはこんばんにちわ、ICHIと申します。』
『株の収益だけで生活をしている、専業6年目の個人投資家です。』
私は、『仕手株』と分かったら手を出しません。
株の質問をされた時にも、『仕手株はやめておきなよ』と伝えています。
はっきり言います。
『仕手株には手を出さないこと』
特に初心者は、仕手株に手を出しがちです。
そこでこの記事では、『仕手』『仕手株』の意味や、その手口を紹介します。
記事を読み終えると、なぜ『仕手株』が危険で、手を出していけないのか理解することができます。
Contents
株の仕手筋、仕手株とは『手を出すな!仕手株の手法の9ステップ紹介』
まず、株初心者に『仕手株』を勧めない理由として、『仕手株』の説明します。
『仕手株』とは、多額の資金を持った特定の個人や団体が、特定の銘柄に対して大量の買いや、売りを入れたりします。
そして、株の取引が活発に行われているように演じて、一般投資家を誘い込み、株価の急騰、急落が起きやすくなっている株の事をいいます。
つまり簡単に言うと、株価を急激に変動させるために、自作自演してるってことですね。
仕手株の特徴
『仕手株』の分かりやすい特徴として、株価が急騰・急落します。
自作自演で株価を動かしているため、短期間で株価が急激に変動するのです。
しかし、いくら自作自演とはいえ、株式投資の世界は『ゼロサムゲーム』です。
そのため、いくら大量の資金があって、株価を動かせたとしても、それだけでは利益を出すことはできません。
『仕手』は、利益を稼ぐための個人や、集団のため、利益が出なければ、どんなに株価を動かせたとしても、意味がありませんよね。
では『仕手』は、どのように利益を出すのでしょうか?
仕手が利益をだす方法
『仕手』は、他の投資家に買ってもらって、値段を上げてもらう事で利益を出しています。
個人投資家の中には、『仕手株が好き』もしくは、『仕手株で利益を出している』という人も沢山います。
なぜなら、株価の急騰、急落が起こりやすいので、短期間で利益を出すチャンスがあるからです。
もちろん逆に、短期間で損失を被る可能性もあります。
基本的には、個人投資家が損をするようになっていますが…。
仕手株の見抜き方
完全に見抜ける訳ではありませんが、仕手株の見抜き方をいくつか挙げてみます。
・出来高の急増
・株価の急騰
・企業の発行株数が少ない
上記の3点は、非常に簡単な特徴です。
基本的には、『仕手』が持っている資金で、より操作しやすい銘柄を狙ってくる訳です。
更に、上記の特徴を元に、『仕手』が狙ってきやすい銘柄の特徴も紹介します。
・株価の低い低位株(ひと株の値段が安い)
・優良企業ではなく、業績に賛否両論がある企業の株
・賛否両論の企業のため、普段出来高が少ない株
仕手の手法9つのステップ
『仕手』の稼ぎ方、『仕手株』の見抜き方は、理解して頂けたと思います。
それでは次に、仕手の手法を段階ごとに紹介します。
基本的におすすめはしませんが、もしも『仕手株』で利益を狙っている人には、非常に参考になるはずです。
そして、『仕手』の仕掛ける段階を知ることで、利益機会も増すことでしょう。
更に、もしも『仕手株』だと気付かず、手を出してしまった時に、『仕手』の仕掛ける段階を知っておくことで、上手く売り抜けて、回避する可能性も上がるはずです。
1・選別
まず『仕手』は、株価が安く、普段人気のない株を徐々に買い集めていきます。
2・仕込み
買い集める期間は、その仕手の資金や、上げたい株価によっても変わってきます。
まずは、より安い株価の時に買い集めます。
そして、株価の変動や出来高などでバレないように、時間をかけて仕込みをします。
この仕込みが非常に上手いのです。
一見すると、いつも通り人気のない銘柄と見せながら、少しずつ買い集めていきます。
3・つり上げ
そして、ある程度株を買い集めた段階で、今度は株価のつり上げに入ります。
今までの、バレない静かな買いではなく、一気に今までの何倍もの買いを入れてきます。
そこで株価の上値が軽ければ、一気に株価は急騰し値上がりして、値上がり率ランキングに顔を出してくる事になるのです。
また、自作自演で買いや売りを繰り返して、出来高も急騰させます。
4・情報操作
下準備、つり上げが始まって、情報操作に移ります。
『仕手』は、情報操作にも長けており、一見して分からないような、真実味のある情報を流します。
ネット掲示板や、情報サイトなどに情報を流す事で、『提灯』と呼ばれる相乗りの買いを誘います。
『イナゴ』などとも言いますね。
ちなみに『提灯』、『イナゴ』とは、情報や株価の動きなどで、突発的に買いを入れて、相場に参入してくる投資家をいいます。
この情報操作によって、買いが買いを呼んで、更に株価が急騰していきます。
5・振るい落とし
次に『仕手』は、振るい落としを掛けてきます。
『情報操作』などの段階で、あまりにも一本調子に株価が急騰してしまうことがあります。
すると、他の買い方が様子見に入ったり、利益確定をして相場から抜けてしまいます。
このままの状態では、『仕手』が持ち株を売る抜けるチャンスが、なくなってしまいます。
たまに、下手な仕手筋がこれに陥っていますね。
そのため、何回か株を売って、瞬間的に株価を下げ、意図的に『押し目』を作るのです。
6・売り逃げ
『仕手』は、十分に利益が稼げた早い段階で、持ち株を売りさばきます。
その後、一般投資家がトレードを続け、誰かが『高値つかみ』をする、ババ引き合戦が始まります。
これで、大きな損失をしている投資家が沢山います…。
7・急落
一般的には、株価の急落を迎えて、祭りが終了します。
『高値つかみ』をした仕手の犠牲者は、売るに売れない『塩漬け』状態か、泣く泣く『損切り』をする事になります。
8・リバウンド
大きな出来高を伴って急落した後、出来高が減り、株価が下げ止まります。
そして、出来高が完全に細った頃に、再び買いを仕掛け、期待感を持たせて再び上昇させにきます。
そこで、残っている株を売ったり、『空売りの買い戻し』を済ませて、短期で利益を得ます。
『仕手株』で利益をあげている投資家の中には、この『リバウンド』のみを狙い、確実に利益を稼いでいる投資家もいます。
あくまでも目安ですが、昔から言われる
・半値八掛け二割引
の価格帯で、『リバウンド』を狙うケースが多いですね。
9・相場の終了
『仕手』も抜け、ババ引き合戦を終わりを迎えると、株価は元の適正株価に戻ります。
この段階で高値つかみをして、塩漬けになってしまった人は、ほぼ助かりません…。
諦めて損切りしましょう…。
仕手も失敗をする
相場を動かせるだけの資金を持ち、百戦錬磨の個人や集団が『仕手』です。
しかし、『仕手』も100%成功して、必ず利益を出し続けている訳ではありません。
そこで、『仕手』が失敗するケースを、簡単に紹介しておきます。
・一般投資家が動かず、大量の株を抱えてしまった
・仕手戦に敗れる
『仕手戦』とは、仕手が複数いる相場で、買いと売りに分かれてしまい、どちらかが大きな損失を出してしまうケースです。
仕手株には手をだすな!!
『仕手株には手をだすな!!』
これは、色々な情報サイトにも書かれていますが、私も賛成です。
確かに、仕手株は短期間で大きな利益を出せるチャンスがあるだけに、資産を数倍にできる可能性もあります。
仮に、『仕込み』や『つり上げ』の段階を見抜いて、買いに回る事ができるのであれば、仕手株を推奨しますが、初動を見抜くのは非常に難しいです。
ちなみに、私は仕手株に手を出しません!!
まぁ、仕手株で利益出した事も、何度かはありますが…。
私は、資産運用として株を捉えているので、ギャンブル要素が高くなりそうな株式投資をやらないですし、お勧めもしていないのです。
まとめ
今回は、『仕手株』の意味や、手口、見抜き方を紹介しました。
・仕手株の特徴
・仕手株の手法
を元に、しっかり『仕手株』を見抜いて下さい。
そして、最後まで読んだ方には、仕手株の危険さを理解してもらえたら嬉しいです。
もちろん、ハイリスク・ハイリターンを求める人にとって、非常に魅力を感じてしまうのも理解できます。
しかし、数か月~数年の利益で見ずに、数十年スパンでの長い利益を見て、株式投資を捉えて欲しいと思っています。