『物流株を買うか迷っています…。』
『物流株の特徴ってありますか??』
株式投資において、業種ごとに特徴があることを知っていますか?
株式投資では、業種のことを『セクター』と言い、『セクター』ごとの特徴を知ることで勝率を上げることができます。
『おはこんばんにちわ、ICHIと申します。』
『株の収益だけで生活している、専業5年目の個人投資家です。』
株式投資をする上で、『セクター投資』は押さえておきたいですね。
なぜなら、長い期間利益を出している投資家は、自分自身の得意なセクター、苦手なセクターを理解しているからです。
更に、『セクター』ごとに株価が動く特徴があり、そこを知っているだけでも、勝率が大きく変わります。
そこでこの記事では、『物流株』セクターの特徴や、株価が動くポイントを紹介します。
Contents
物流株価の特徴『運送会社、宅配便会社の株価が上がるポイントは?』
物流株の特徴
まず『物流株』として、物流・輸送・宅配などの運送業界をまとめて紹介しています。
陸運株と言われることもありますが、輸送方法を主に陸路に絞っています。
『物流株』は、生産物を生産者から、消費者の元に届けるまでの、一連の流れを手掛ける企業の株式です。
・輸送
・保管
・荷役
・包装
・物流加工
以上が、物流5大機能のいわれています。
陸運株のくくりですと、鉄道も含まれるため、その内容は別の記事で紹介しています。
物流株と個人消費の関係
『物流株』は、消費者の個人消費が、株価に影響を与える特徴があります。
そのため、海運株や空運株よりも、より消費者に近いと言えるでしょう。
個人消費の増減は、物流数の増減に直結しやすく、業績や株価に影響しやすくなる訳です。
・個人消費の増加 ⇒ プラス材料
・個人消費の減少 ⇒ マイナス材料
個人消費の動向は、内閣府が発表する景気動向指数をチェックして下さい。
『景気動向指数』は、現在の景気全体を知ったり、将来を予測する時に使われる経済指標です。
・産業
・金融
・住宅着工件数
・求人倍率
など、経済に重要で、景気に敏感な28項目から算出されています。
そして『景気動向指数』は、3つの指数に分けられます。
・数カ月先の景気の動きを示す ⇒ 先行指数
・景気の現状を示す ⇒ 一致指数
・半年から1年遅れで反応する ⇒ 遅行指数
物流株と企業の設備投資
『物流株』は、各企業の設備投資の増減でも、株価に影響を受けます。
簡単な流れを紹介します。
1・企業の設備投資が増える
2・設備を運ぶ物流が増える
3・物流株の企業の業績が見込まれ、株が買われやすくなる
逆に、各企業の設備投資が減っている場合は、売られやすくなります。
各企業の設備投資の動向は、
・機械受注統計
・日銀短観
などでチェックすることができます。
『機械受注統計』は、内閣府が毎月公表している経済指標で、代表的な『先行指標』となっています。
機械メーカーが受注した、設備投資用の機械の受注数を集計したものです。
実際の設備投資よりも、6~9か月程度の先行性を持っています。
次に『日銀短観』とは、企業短期経済観測調査の通称です。
日本銀行が年4回(3、6、9、12月)に行う、上場企業や中小企業へのアンケート調査となっています。
景気動向を判断する上で、有効な資料とされています。
調査内容は、
・計数調査
・判断調査
の2種類で構成されています。
計数調査
・売上高
・雇用者数
・金融機関借入金
などを計るものです。
判断調査
・生産
・在庫調査
・設備投資
・企業収益
・雇用
・企業金融
以上の項目を選択させています。
なお、『良い』、『さほどよくない』、『悪い』の3種類から選択します。
物流株と原油価格の関係
『物流株』は、燃料の関係で、原油価格の変動に影響を受けやすくなっています。
・原油安 ⇒ プラス材料
・原油高 ⇒ マイナス材料
物流株とインターネット通販
『物流株』は、インターネット通販市場の拡大によって、宅配便の取扱い数が増加しています。
更に、ネット通販市場は今後も成長が期待されるため、宅配便需要は今後も伸びると予想されています。
しかし、宅配便は1個あたりの単価が低く、『物流株』の収益を圧迫する要因にもなってしまいます。
そして、ドライバー不足も深刻です。
ドライバー不足により、採用費や人件費が増え、企業収益を圧迫する恐れがあります。
今後もネット通販は成長の見込みで、『物流株』にとっては大きな追い風と言えるでしょう。
しかし、現場環境や収益性の面で、問題が多いことも現状です。
そのため、業務改善・収益改善ができれば、大手企業だけでなく、中堅以下の企業にもチャンスの多いセクターと考えています。
物流株と海外展開
『物流株』の企業では、海外展開も活発化しています。
特に、アジアを中心とした海外展開に積極的です。
現状では、日本国内のネット通販は、『物流株』にとって大きな追い風です。
しかし、将来的には需要が頭打ちになります。
そこで今後とも、アジア市場を含めた海外展開の開拓は、更に強まっていくことでしょう。
まとめ
今回は、『物流株』セクターの特徴や、株価が動くポイントを紹介しました。
ネット通販の普及もあり、『物流株』は非常に身近なセクターとなりました。
現在、大手企業が苦戦し、中小企業が躍進している状況ではあります。
しかし、収益性の単価が低く、人手不足を含めた人件費が常に問題となっています。
本来であれば、大手企業が流通網も広く、安定的な受注数を確保しやすいセクターでしたが、ネット通販のお蔭もあり、成長株を言える銘柄も増えてきています。
もしも『物流株』を選ぶ場合は、個人消費を含めた景気状況や、各企業の設備投資が株価に大きく影響を与えるため、
・景気動向指数
・機械受注統計
・日銀短観
以上の指標を忘れずチェックをお勧めします。