『両建てとは、どういう意味ですか??』
『両建ては、本当に儲かるのですか??』
株式投資の手法に、『両建て』というものがあるのを知っていますか??
『株で100%勝てる方法教えます』
『だれでも稼げる方法はこれだ!!』
凄く魅力的な言葉が、サイトなどに紹介されています。
実は、このように紹介されている手法は、ほとんどが『両建て』です。
『おはこんばんにちわ、ICHIと申します。』
『株の収益だけで生活をしている、専業5年目の個人投資家です。』
『株で100%勝てる方法教えます』
そんな方法があるのなら、私が知りたいです…。
確かに『両建て』は、勝率を上げることができます。
しかし、利益率は下がります。
そこでこの記事では、『両建て』の内容と、リスクを紹介します。
Contents
株初心者の両建て『優待をタダで、100%勝てる方法などは両建てです』
それでは、株の『両建て』について説明していきます。
『両建て』とは、同じ銘柄の買いと、空売りを同時に行う取引のことを言います。
例えば、株価が100円上がった時
・A社株価1,000円 ⇒ 100株買い ⇒ 10,000円利益
・A社株価1,000円 ⇒ 100株空売り ⇒ 10,000円損失
結果、±0円となる訳です。
『意味ないでしょ??』
なんて思われるかもしれませんが、役に立つ場合もあります。
イベントなど株価変動のリスクヘッジ
決算発表など、株価がどちらに動くか分かりずらいイベントの時に、リスクヘッジとして『両建て』を使います。
なぜなら、決算発表の良し悪しで、株価が大きく上下しやすいからです。
株を保有している起業の業績が、良くないと予想した場合、決算前に売っておく事も選択肢です。
しかし、どうしても売却したくなければ、『両建て』が有効になります。
株主優待をタダで受け取れる
『両建て』をして、株主優待をタダで受け取ることができます。
株主優待は、権利確定日までに株を持っていなくてはなりません。
そして、翌日の権利落ち日は、株価が下落しやすいのです。
そこで、『両建て』をすることで、下落分の損失を回避することができます。
しかし、これにも注意が必要です。
この方法は有名になり過ぎて、多くの優待投資家が『両建て』をするようになりました。
すると、株不足が起きて『逆日歩』が発生します。
そのため、『逆日歩手数料』を支払う必要もでてきます。
・両建てをして、配当金と株主優待を受け取る
・現物買いのみで、配当金と株主優待を受け取る
この2つをちゃんと計算し、より得な方を選ぶ必要がある訳です。
投資手法で紹介される両建て
次に、投資手法で紹介されている『両建て』の方法を、簡単に説明します。
当たり前ですが、常に『両建て』でポジションを取っていても、利益はでません。
まずは、流動性がある銘柄を選びます。
・出来高が常にある
・売買が活発で株価が波のように、緩やかな上下をする
・仕手などが操作しずらい大型株
などが該当する銘柄です。
簡単な両建ての内容
株価が上昇トレンドになったら『空売り』を外し、下落トレンドになったら『買い』を外すのです。
【上昇トレンド】買いはそのまま、空売りを外す
⇓
【横這いトレンド】両建て
⇓
【下落トレンド】空売りはそのまま、買いを外す
このように、上昇トレンドでは買いの利益、下落トレンドでは空売りの利益を取り、横這いの時は『両建て』で、リスクヘッジをする訳です。
損失を減らして、勝率を上げている方法ですね。
ただし資金が多くないと、利益幅が少ないやり方になってしまいます。
両建てのリスク
次に、『両建て』のリスクを説明します。
『両建て』は、本来リスクヘッジの意味合いが強いのですが、リスクもあります。
・資金効率が悪い
・空売りのコストがかかる
資金効率が悪い
『両建て』は、単純に倍の資金が必要になります。
資金に余裕がない人は、他の銘柄にも手を出せなくなるので、おすすめしません。
空売りのコストが掛かる
空売りには、『貸株料』と『逆日歩』のコストが掛かります。
『逆日歩』は、毎回発生する訳ではありませんが、リスクの1つになります。
まとめ
今回は、『両建て』の内容と、リスクを紹介しました。
『両建て』は、あくまでもリスクヘッジです。
それに、株を含めた投資において、100%の勝率はありえません。
聞き心地が良い言葉を信じて、騙されないように気を付けて下さいね。