『海運株を買うか迷っています…。』
『海運株の特徴ってありますか??』
株式投資において、業種ごとに特徴があることを知っていますか?
株式投資では、業種のことを『セクター』と言い、『セクター』ごとの特徴を知ることで勝率を上げることができます。
『おはこんばんにちわ、ICHIと申します。』
『株の収益だけで生活している、専業5年目の個人投資家です。』
株式投資をする上で、『セクター投資』は押さえておきたいですね。
なぜなら、長い期間利益を出している投資家は、自分自身の得意なセクター、苦手なセクターを理解しているからです。
更に、『セクター』ごとに株価が動く特徴があり、そこを知っているだけでも、勝率が大きく変わります。
そこでこの記事では、『海運株』セクターの特徴や、株価が動くポイントを紹介します。
Contents
海運株価の特徴『海運業界の株価が上がるポイントは?セクター投資』
海運株の特徴
『海運株』とは、海上を利用した旅客や、貨物の輸送などを行う企業の株式です。
日本の海運大手企業は、
・日本郵船
・商船三井
・川崎汽船
以上の3社が、突出した売上高を誇っています。
そして、海上の航路を利用するため、航路に影響がある内容に、株価が影響を受ける特徴があります。
航路に影響がある内容とは、
・国家間の安全保障問題
・地政学リスク
などが挙げられます。
そのため、航路に影響が出そうなニュースや、情報に注意をしておきましょう。
『しかし、国家間の物流は、海運が支流です』
海運株と定期船、不定期船
『海運株』を見るためには、定期船と不定期船の割合に注目しましょう。
まず定期船は、不特定多数の荷物を運ぶ『コンテナ船』です。
次に不定期船は、
・鉄鉱石、石炭、穀物を運ぶ『バラ積み船』
・原油を運ぶ『タンカー』
・自動車などを運ぶ『専用船』
というように分かれます。
特に、不定期船の割合が高い企業は、『バルチック海運指標』との株価連動率が高くなるため、必ずチェックしましょう。
海運株とバルチック海運指数
『海運株』の指標となるのが、バルチック海運指数(BDI)です。
業績の先行指標となりやすいため、参考にされることが多くなります。
『バルチック海運指数(BDI)』とは、ロンドンのバルチック海運取引所が発表する、外航不定期船の運賃指標です。
鉄鉱石・石炭・穀物を運航する運賃を、算出、発表しています。
つまり、『バラ積み船』のことですね。
BDIは指数のため、実際の取引価格とは異なります。
そして、『海運株』の株価への影響が大きく、外航不定期船を主力とする企業の株価とは、特に連動しやすくなっています。
海運株と市場状況
『海運株』は、市場状況で業績が大きく変化する特徴があります。
そのため、来期の予想などがあてになりにくいのです。
『海運株』を選ぶ場合は、世界各国の市場や、資源価格の動向などから業績を予測し、株式の売買の有無を考えなくてはなりません。
海運株と原油価格の関係
『海運株』では、燃料の問題で原油価格に影響を受けやすくなっています。
・原油安 ⇒ プラス材料
・原油高 ⇒ マイナス材料
しかし、原油安がそのまま業績アップになる訳ではありません。
その理由は、『デリバティブ取引』をしているためです。
『デリバティブ取引』とは、株式・債券・金利・為替など、原資産となる金融商品から派生した金融派生商品(デリバティブ)を、対象とした取引のことです。
・先物取引
・オプション取引
・スワップ取引
などが代表的です。
『デリバティブ取引』は、原資産の取引より少ない投資金額で大きな取引ができます。
また、投資商品の価格が値下がりした場合にも、収益が得られるのが特徴です。
そのため、リスク回避や、資産運用の手段として活用されています。
そして『海運株』は、燃料や為替をデリバティブ取引することで、リスク回避や資産運用をしています。
そのため、原油安だとしても、業績が上がる訳ではないのです。
逆に、原油高は燃料コストが上がるため、単純にマイナス材料となります。
まとめ
今回は、『海運株』セクターの特徴や、株価が動くポイントを紹介しました。
『海運株』は、非常に業績予想の難しいセクターと言えます。
市場状況はもちろん、原油価格、航路に関連する情報などを参考にしなくてはなりません。
また、企業の定期船と不定期船の割合にも、注目する必要があります。
そして、特に不定期船のバラ積み船の割合が高い場合、『バルチック海運指数』を常にチェックして下さい。
『海運株』にとって、非常に有効な指標となっています。