今もなお、世界中で猛威を振るっている『新型コロナウィルス』。
このまま収束が見られないようであれば、東京オリンピックの延期の可能性が高くなってきました。
現状では、IOCも日本政府も予定通りに開催するとの立場を貫いていますが、実際のところ延期を推す声が高まってきています。
『おはこんばんにちわ、ICHIと申します。』
『株の収益だけで生活している、専業6年目の個人投資家です』
現在、『新型コロナウィルス』の影響で、世界的な株価暴落が止まらない状況です。
更に追い打ちを掛けるように、原油産出国の産出量増加に伴い、原油安も止まりません。
こんな状況の中、『東京オリンピック』の延期までもが、現実的なものとなってきました。
このオリンピック延期は、株価にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
そこでこの記事では、もしも『東京オリンピック』が延期になった場合に、予想される株価の動きを紹介します。
Contents
東京オリンピック延期での株価への影響|織り込み済みの可能性が高い
もちろん、延期だけではなく、中止になる可能性もないとは言い切れません。
しかし、中止は可能性的に低いと考えているので、延期を前提に紹介していきます。
まずは、『東京オリンピック』延期になった際に、どのような影響があるのかを簡単に触れていきます。
業績に大きな打撃を受ける企業は?
現在、『新型コロナウィルス』の影響で、業績に打撃を受けている企業は沢山あります。
その中でも、宿泊施設や旅行業などは大打撃を受けていると、言っても過言ではないでしょう。
そして、オリンピック延期が決定した場合、倒産に追い込まれる企業が多いのも、宿泊施設や旅行業などの『インバウンド銘柄』が危険性が高くなります。
ただし、現在インバウンド需要は、年々後退しています。
観光客数は伸びていましたが、インバウンド消費の内容が変化しており、経済全体で見れば影響は一部に留まる可能性もあります。
オリンピック延期になった際に株価はどうなる?
IOCや日本政府の発表では、延期や中止の可能性には否定的です。
しかし、欧米などにも急速に感染が拡大し、世界的な『新型コロナウィルス』の収束は先が見えない状態です。
そのため、高い確率で延期されるのではないでしょうか。
その際、日経平均株価はどのように動くのでしょう?
結論から言えば、オリンピック延期が発表と同時に、株価は下落します。
なぜなら、現在の日本の株価は、オリンピック景気が織り込まれた状態で高値を更新していきました。
つまり、実際の経済状態から考えれば、株価が高過ぎた訳です。
そのため、株価は下落する機会を探していました。
そこに『新型コロナウィルス』の世界的感染拡大が起き、想定外の勢いをつけて、株価が急下落しているの今の状態です。
日経平均株価の急落はオリンピック延期が織り込み済み
先程もお伝えしたように、オリンピックが延期になった場合、株価は下落します。
しかし、その下落は一時的なものだと考えられています。
なぜなら、今回の『新型コロナウィルス』による株価の急落には、オリンピック延期が織り込まれているとの考え方が強いからです。
そのため、オリンピック延期が発表された後、一時的に下落した株価が、更に売られる要素は少ないと考えられるのです。
海外投資家はオリンピック延期を織り込んで売りを仕掛けている
投資家は、悪いシナリオを早めに織り込む傾向があります。
実際、大阪取引所によれば、ゴールドマン・サックス証券は、
・2020年6月物の日経平均先物 ⇒ 5,000枚超
・東証株価指数(TOPIX)先物 ⇒ 55,000枚超
これだけの枚数を売り越ししています。
ゴールドマン・サックスだけではなく、クレディ・スイス証券など他の外資系証券会社も売り越しが目立っています。
このことからも、海外投資家が売りポジションを形成していることが分かり、オリンピック延期が織り込まれていると予想ができます。
中止ではなく延期なら株価の反発も
仮に、オリンピックが中止になれば、日本経済は大打撃を受けることになります。
しかし、延期であれば、日本経済復調の流れも期待できるのです。
それは、『新型コロナウィルス』収束後、オリンピック関連銘柄を筆頭に、再度オリンピック景気の恩恵を受けられる可能性が高まるからです。
そして、先程紹介したように、現在の日経平均下落には、オリンピック延期が織り込まれている可能性が高いため、売り越しの解消も含めた株価の上昇が期待できるのです。
オリンピック延期に伴い注意をしておきたいセクター
仮にオリンピック延期になった場合、宿泊施設や旅行業などは、間違いなく業績に打撃を受けます。
主にインバウンド消費をメインとしている業種も、もちろんです。
そして、当然のように想像できるセクター以外にも、注目して監視しておくべきセクターがあります。
それは、スポーツメーカーなど、『スポーツ関連銘柄』です。
スポーツメーカーなどのスポーツ関連銘柄
オリンピックは、スポーツメーカーにとって、大きな企業PRの場所です。
好成績を収めた選手の使用した用具や道具は、世界中からの注目を集め、一気に企業の業績を上昇させる可能性を秘めています。
そのため、世界中のスポーツメーカーが、オリンピックに対して多額の投資をしています。
しかし、仮にオリンピックが延期・中止になった場合、大きな打撃を受けることは容易に想像できます。
そこで、代表的なスポーツ関連銘柄をいくつか紹介します。
・アシックス(7936)
・ゴールドウイン(8111)
・ゼット(8135)【東証2部】
・デサント(8114)
・ミズノ(8022)
・ヨネックス(7906)【東証2部】
上記の中でも、アシックスは『東京オリンピック』のスポーツ用品カテゴリーで唯一、ゴールドパートナーとなっています。
そのため、特にオリンピックの動向に注目するべき銘柄と言えるでしょう。
まとめ
今回は、もしも『東京オリンピック』が延期になった場合に、予想される株価の動きを紹介しました。
『新型コロナウィルス』の世界的な感染拡大が続き、『東京オリンピック』の延期の可能性が高まってきています。
もしも『東京オリンピック』が延期された場合、一時的にパニック売りが続き、株価は大きく下落するでしょう。
しかし、今回の『コロナショック』による株価の暴落は、『東京オリンピック』の延期を織り込んでいるとの見方が強いのです。
確かに、『東京オリンピック』の延期が決まれば、『コロナショック』の影響も含めて、国内景気が後退する可能性もあります。
ですが、延期後に『新型コロナウィルス』の収束が見られ、国際経済全体に復活の兆しが現れれば、象徴的なイベントとなる大会になるかもしれません。
そこに期待しつつ、現状の厳しい株式市場の状況を耐えていきたいものです。